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ARABIA/アラビア Riisi/リーシ(Rice/ライス) ボウル FK/68 001
ARABIAのRiisi/リーシ(Rice/ライス)、直径9cmのボウルです。
デザインしたのはオーストリア生まれFriedl.H.Kjellberg/フリードル・チェルベリ。1924年から50年間に渡ってARABIA社に勤めていました。
その長いキャリアの中で一番の傑作と言えるRiisi。中国の陶磁器の蛍手(ほたるで)という技法を参考にしたと思われ、逆光や上からの光で文様が美しく浮かび上がります。
薄い素地に模様をくり抜くのはとても手間のかかる作業で、成型された素地に細いナイフを使って職人たちが丹念にカットしていきます。それを800℃で焼成した後に、スプレーで釉薬を掛けてから1350℃で再度焼成する工程を経て完成となります。くり抜いて釉薬だけになった模様が光を通すというわけです。
逆光では無く順光を当てても、模様部分が薄い青色に見えてきれいですね。
模様は様々で、いくつかの花模様、麦のような模様、ドットなどがありますが、ほとんどの模様は米粒のような形を組み合わせたので、"Riisi"と名付けられたのでしょう。
チェルベリはまず1942年にこのデザインを提案しますが、製造が始まるのは1950年からでした。その間は戦中・戦後の混乱もあったでしょうが、Riisiを製作する部門を設立し、20人の女性の職人たちを集めてスタートにこぎ着けたのでした。
すすや煙が環境破壊につながるとの懸念から1974年に一旦生産終了となりますが、生産方法を変えてその問題が解決できたのか、1987-1993年には再生産されるほど人気のアイテムでした。
なお、再生産された方はバックスタンプですが、オリジナルは職人によるカットサインが底面に入っています。
こちらはやや珍しい高台のあるフォルム。高台の色はRuskaにも似たような色合いです。
メーカー: | ARABIA/アラビア | |
シリーズ: | Riisi/リーシ(Rice/ライス) | |
デザイナー: | Friedl.H.Kjellberg/フリードル・チェルベリ | |
年代: | 1950-1974 | |
サイズ: | 上部φ9×糸底φ4.2×H6.4cm | |
コンディション: | 傷はわずかで、全体的に良好なヴィンテージコンディションです。 | |
注意事項: | ※このシリーズは、透かし彫り部分に気泡が多く見られます。 また、微細な点や素地の粗さ・フチの歪みなどが発生しやすいシリーズですが、全てを図示したり文章で説明したりしませんのでご了承ください。 |


1873年にヘルシンキ郊外のアラビア地区に設立されたARABIA/アラビア。
1900年のパリ万国博覧会で金賞を受賞したことで一躍世界に名が知られるようになりました。
世界恐慌や二度の大戦を国内生産へのシフトで乗り越え、フィンランド内で確固たる地位を築いていきました。
大きなターニングポイントは、1945年にKaj Frank/カイ・フランクを製品開発の職に任命したこと。
以降、数多くの優秀なデザイナーによって魅力的なプロダクトが生み出されてきました。アラビアの特徴は、高い表現力による独特な絵付と、庶民の生活に重点を置いた使いやすく実用的なフォルム。
日照時間が少なく、家の中で過ごすことが多い北欧の家庭に受け入れられるべく、さまざまな知恵が絞られてきました。歴史が育んできたタイムレスで美しいデザインは色褪せること無く、世界中で愛され続けています。
アラビア製品の心地良さを、ぜひ実感してみてください。

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※ヴィンテージ食器については、当店は食品衛生法が求める検査を行っておらず、「装飾品」としての輸入・販売となります。