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デコレーションを担当したのはエステリ・トムラ。1947年〜1984年まで長きにわたりアラビアで活躍した装飾デザイナーで、人気シリーズ・クロッカスでも知られています。
そのクロッカスも同じような細さの線で写実的に表現していて、共通した彼女のタッチを感じることができます。

ゼニアオイの花はピンクがよく出回りますが、実際に存在する青いゼニアオイを、発色のよい青一色で表現。
花弁は濃く仕上げてあって青の濃淡を楽しむのも一興です。

プレートはへりの立ち上がりの傾斜が比較的急で、少し深さもあって使いやすく、ティーマを生んだカイ・フランクによるフォルムデザインということに納得がいきます。

そのフォルムは「BAモデル」と呼ばれ、ティーマの前身・Kilta/キルタと同じもの。
同じ形ということに気づかないほど全く違う印象になり、デコレーションの素晴らしさ・重要性を改めて実感します。

そして、それを可能にする普遍的かつ機能的なカイ・フランクのデザイン。

Malvaは、そんなアラビアの2つのデザイナーの実力がいかんなく発揮された、非常に価値のある作品と言えるでしょう。